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2005年10月22日

「自分の『持ち味』で勝負する」

人それぞれ、「持ち味」があると思います。

「持ち味」を辞書で引くと、こう書いてありました。
①その食品に元から備わっている味。
②その人物や芸術作品などにある独特の趣。

ここでは、「その人が最も高く評価される客観的長所」
そんなイメージで使っています。

人は誰でも「持ち味」(=客観的長所)を持っている。
「客観的」だから、ナントモッタイナイことに、自分ではその「長所」に
気づいていないことも多い。

本当に残念ながら、多い・・・。

逆に、自分自身の「持ち味」(=客観的長所)を正確に把握して
いる人は、やっぱり強いですね。

特にビジネスマンの世界では、
組織の中で与えられている「役割」が自分自身の
「持ち味」(=客観的長所)を発揮できるものであれば、
とても幸せだと思います。
その中で実際に「持ち味」(=客観的長所)を最大限発揮し、
実際に相応の評価を得ている、
そんな人は職業や組織に対する満足度がとても高いでしょう。

しかし一般的に組織の中で多い不満、悩みはこういうことでは
ないでしょうか。
「自分の思うように、評価されない」
「自分の思うように、成果が上がらない」

これは、本人とマネージャー双方が、「持ち味」(=客観的長所)
への意識が不足していることが原因(の一つ)ではないかと考えます。

まず本人が、自分の「持ち味」(=客観的長所)を把握していない。
「持ち味」とは離れ、「意欲」(=主観的長所、願望)のみで行動している。

つまり、
「あまり得意でない分野で、しかも我流で動き、
当然思うように成果が出ず、苦しんでいる。当然、客観的評価も
上がらない」

こういう状態って、すごく多いと思います。

それともう一つ、とても大きな問題が、マネージャーの問題です。
「プレーヤー(部下)の「持ち味」(=客観的長所)を把握していない。
時には、本人があまり得意でない分野で負荷(役割・ノルマ)を与え、
無責任に『期待』だけはして、プロセスもろくに管理せず、『結果』だけ
は追い求め、あ~だこ~だと評論する」(ギクッ!)

これじゃ、たまらない!!
組織力なんて発揮しようがないし、成果なんて上がるはずもない。


「自分の『持ち味』(=客観的長所)を把握し、その『持ち味』
で勝負する」
このことは本人とマネージャー双方にとって、本当に大事です。

そして時には、自分自身の「意欲」(=主観的長所、願望)と切り離すことも
大切ですね。

これは、とても難しい。
「意欲」(=主観的長所、願望)と「能力」(=持ち味)を切り離すこと、
これは相当難しい。

そのこと自体が「最も大切な能力」と言ってもいいくらいです。

現場では、そこがマネージャーの出番でしょう。

「適材適所」「適所適材」ということになりますね。


逆に「持ち味」(=客観的長所)ではなく、「意欲」
(=主観的長所、願望)が過度に先行した場合。
これは悲惨・・・、単に「自分を見失う」ことになります。

例えば阪神タイガースの赤星選手が、もし「ホームランを
ガンガン打って目立ちたいねん!」と思って、金本選手の
向こうを張り、バットを長く持って、ブルンブルンと振り
回してしまったらどうなるでしょうか?

イチローが、「今シーズンは、ホームランの本数でA・ロッドに
負けた~。」と悩んでいるでしょうか?

「持ち味」とは、「その人が最も高く評価される客観的長所」です。

赤星選手やイチロー選手が「優秀」と言われるのは、まさに
「持ち味」を発揮しているからです。
組織から求められる「役割」を自覚し、自分自身もその「持ち味」を
自覚し、そのことに誇りを持っている。

当然彼らの「持ち味」は、ホームランや長打ではなく、「ヒット数
(単打数)」や「出塁率」「打率」「盗塁数」、小技でいえば
「セーフティ・バント」等でしょう。
コツコツと地味だけど、とことん「相手が嫌がる」プレーを重ね、
結果的にチームへの貢献度が最も高い、そういうスタイルですね。

仮に彼らが、「長打を打って、目立ちたい!」という「意欲(=主観的長所、願望)」を
持っていたとします。
もし彼らが「持ち味」(=客観的長所)ではなく、その「意欲」
(=主観的長所、願望)で勝負していたら、メジャーリーグやプロ野球界では
とても通用していないでしょう。

話を元に戻しますが・・・、

「持ち味(=客観的長所)」を自覚し、「意欲(=主観的長所、願望)」と区別
できる聡明さ
時には割り切って、「意欲(=願望)」を切り離す勇気が必要かも
しれません。本当の「謙虚さ」が試されるのかもしれません。

価値創造というビジネス組織の目的からすると、自分自身の
「持ち味(=客観的長所)」を自覚し発揮することが、とにかく必要です。

そしてその前提に、

「組織(マネージャー)が自分の『持ち味』(=客観的長所)を必要と
してくれている。
自分の『持ち味』(=客観的長所)を認めてくれている。」

という絶対的な安心感、双方の信頼感があればこそでしょう。


マネージャーも修行です・・・。


追伸:

申し訳ございません!
今日は宣伝をさせてください!

1.日光神戸アイスバックスがNHK(全国)で取り上げられます。
日光の温泉とアイスバックスをメインにした番組で、松田選手や
チームが4日間密着取材を受けました。
題して
『ふだん着の温泉~栃木・日光和の代温泉~「地域で支えるアイスホッケー」』。
もしよろしければ、ご覧ください。

放送日:10月23日(日)午後1時35分~ NHK総合(全国)
再放送:10月27日(木)午前11時20分~ NHK総合(全国)
       28日(金)午後0時40分~ BS-2(全国)
       30日(日)午前5時15分~ BS-2(全国)

2.いよいよ神戸シリーズが開幕します。
11月2日(水)<19:00試合開始>と3日(木・祝)<13:00試合開始>です。
関西でアイスホッケーの公式戦をナマで観戦できる、滅多にない
機会です。
ぜひともご来場頂き、熱いご声援をお願いします!!

観戦チケットご希望の方は、私まで必要枚数をご指示ください。(割引あり)

050930 神戸ポスター.jpg


(文責:常務 田畑良一)

投稿者 seiun : 2005年10月22日 20:23

コメント

 こんにちは、守谷です。相変わらず濃い内容でいつもUPを楽しみにしています。
 日曜日のNHKの番組、見ました。松田選手はとっても好感の持てる青年ですね。いっぺんにファンになりました。テレビを見ながら「この人絶対いいひとやな」とか言いながら。選手の為に食事を無償で提供しているお母さんを見ていると、ちょっとジーンときました。サポーターってこんな人たちの事を言うんやって。
 SEIUND0はいい仕事をされてますね。もっとアイスバックスを知ってもらう為に頑張って下さいね!

投稿者 守谷昌紀 : 2005年10月25日 18:28

こんにちは、守谷です。相変わらず濃い内容でいつもUPを楽しみにしています。
 日曜日のNHKの番組、見ました。松田選手はとっても好感の持てる青年ですね。いっぺんにファンになりました。テレビを見ながら「この人絶対いいひとやな」とか言いながら。選手の為に食事を無償で提供しているお母さんを見ていると、ちょっとジーンときました。サポーターってこんな人たちの事を言うんやって。
 SEIUND0はいい仕事をされてますね。もっとアイスバックスを知ってもらう為に頑張って下さいね!

投稿者 守谷昌紀 : 2005年10月25日 18:31